人の値打ち

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今日二人の魅力的な女性に会った。一人は朝お客様の本社のある商業施設にお邪魔した時、まだ、オープン前で清掃の方々が施設内のあちこちで仕事をされていました。その内の一人の女性が仕事の合間に移動するのか仕事の道具をすべて抱えて歩き始めた。たまたまその動きと私がすれ違った瞬間のことでした。ちらりと私を観て間髪入れずに私の顔を見て微笑みながら「おはようございます!」と挨拶して下さった。お歳は50代くらいの女性。二人目は午後訪問した空港で、JALのユニフォームを纏った搭乗員のグループとすれ違った時のことです。通常は人の多い空港のロビー付近です。いちいちすれ違うたびに挨拶もお辞儀もやってられないのが普通です。ところがその一団の中では一人ユニフォームの違う40代くらいのおそらくCAが私に軽く会釈してすれ違う瞬間に「おつかれさまです!」とささやいて下さった。

そうです。今日は両訪問先とも私たちには重要でかなりポジションの高い方に会う予定のため、俗にいう一張羅のスーツに胸には身分証明もかねて名刺大のIDカードを下げていました。この姿はそのお二人の女性と会った時だけの姿ではなく、ずっと一日同じでした。即ち、お二人はしっかり私の装束を観察して、それなりの扱いをして下さった!ということです。不特定多数の方と会う可能性の高いお仕事をしている方々にはこの程度の識別をした上で、扱いを切り替えたり、瞬間で挨拶など出来る事が理想的なのですが、なかなか人生経験や見識の広さが求められるため、実践できる人はどうしても限られてしまうのが一般的でしょう。勿論接客など多くのお客様と日々接する仕事のスタッフさん達には、一日でも早くこれが出来るようになることが求められているのは言うまでもありません。

ホテルに向かう車中で、このお二人のあの行為が私の今日一日をこの上なく美しく嬉しい日にして下さった行為に感謝するとともに、鮮明に記憶に残ったそのお姿とお顔が何度も頭の中を巡ります。昨今CS、CSと不特定多数を対象とする大型複合商業施設がこぞって顧客満足の充実やレベルアップに躍起と成って居られます。その中で最も大切な事は、お客様に高いレベルのサービスや接遇・接客の提供を目指すより、お客様の心に良い印象で残る言動を如何に行い、それがブーメランのように各スタッフに帰ってきて心のエネルギーに成り、仕事へのステイタスややりがいに繋がる事が求められている事を考えた方が良いのではと考えさせられた今日一日でした。

「人は自分ために働いている」と私は研修の中でこの言葉をよく口にします。そしてその自分ために働くには、人に喜んでもらえる仕事をする。お客様に喜んで頂ける仕事は、回り回って自分の値打ちを引き上げ、ひいては自分の仕事のやりがいに繋がり、働く事の幸せを味わう事になるのでは無いでしょうか?ロボットではなく、人が働くときに最も大切にしたいことは、まず稼ぐ事を考えたり、自己防衛を考えたりするより、お客様が自分を大切にして下さる働き方を考えたいものです。因に前出のJALのCAさんはCAさん達の中で一人ユニフォームが違っていたのは、恐らくCAさんたちのトップだったのでしょう。やはり人の値打ちはその言動が表すのですね!

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株式会社レスコフォーメイション

プロフィール

レスコフォーメイション社長 権野 博

1955年生まれ。大手商業施設企画設計施工会社を経て、1986年商業・事業開発および運営の企画・コンサルティング事務所「RESCO」開設。 1989年有限会社レスコフォーメイションを設立し、1991年代表取締役に就任。2009年株式会社レスコフォーメイションと商号変更し、引き続き代表取締役社長を務める。

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